自社技術の権利侵害、他社からの警告書。慎重な法的判断とスピーディーな対応を。
「競合他社が自社の特許技術を模倣した製品を販売している」「他社から突然、特許権侵害を理由とする警告書や損害賠償請求が届いた」――企業活動において、特許権を巡るトラブルは事業の存続や収益に直結する重大な問題です。
しかし、製品の見た目や仕組みが一見似ているからといって、直ちに「特許権侵害」が成立するとは限りません。反対に、特許請求の範囲の文言と一部異なる部分があっても、法的に侵害とみなされるケースが存在します。
トラブルの拡大を防ぎ、貴社の事業を守るためには、特許権侵害の成否を分ける「3つの判断基準」を正確に把握しておくことが不可欠です。
以下で順番に説明いたします。
1
構成要件の全充足(オールエレメントルール)
特許権侵害(直接侵害)が成立するための大原則は、対象製品・方法(イ号)が、特許請求の範囲(クレーム)に記載された構成要件の「すべて」を備えていることです。
特許侵害の調査では、まず特許請求の範囲の文言を要素(構成要件A・B・C…)に分解し、相手方の製品と1対1で対比・検証(クレームチャートの作成)を行います。 対比の結果、すべての構成要件に相違がない場合に初めて「文言侵害(直接侵害)」が成立します。
構成要件の一部でも欠けている、または異なる部分がある場合は、原則として文言侵害には当たりません。
自社製品の防御や他社製品への権利行使において、最初に行うべき最も基本的な検証プロセスです。専門的判断を含みますので、ぜひ弁護士にご相談ください。
2
均等論(均等侵害の5要件)
対象製品が特許の文言と一部異なっていても、実質的に同一の技術と認められる場合には、例外的に「均等侵害」として特許侵害が成立します。
特許出願時に将来のすべての回避態様を予測して記載することは困難であり、一部の構成を容易に置き換えられるだけで権利行使を免れてしまうと特許権者の保護にならないためです。
均等侵害が成立するためには、最高裁判例(ボールスプライン事件等)が定めた以下の5つの要件をすべて満たす必要があります。
非本質的部分: 相違部分が特許発明の本質的部分ではないこと
置換可能性: 相違部分を対象製品におけるものと置き換えても、特許発明の目的を達することができ、同一の作用効果を奏するものであること
置換容易性: 置き換えることに、当業者が対象製品等の製造等の時点において容易に想到することができたものであること
対象技術の非容易推考性: 対象製品が出願時における公知技術と同一又は当業者が出願時に容易に推考できたものではないこと
意識的除外等の特段の事情がないこと: 対象製品が特許出願手続において特許請求の範囲から意識的に除外されたものに当たるなどの特段の事情がないこと
均等侵害の主張・立証には、出願経過(包袋)の分析や高度な法律解釈が必要となります。専門家である弁護士にご相談ください。
3
予備的行為も特許権の「間接侵害」
製品そのものを完成させていなくても、侵害を誘発する予備的行為は「間接侵害(特許法101条)」として禁止されています。
例えば、侵害製品の生産にのみ用いられる専用部品(専用品型)や、課題解決に不可欠な主要部品(非専用品型)を製造・販売する行為は、直接侵害を助長するものとして特許権侵害とみなされます。
この判断についても専門的判断を要しますので、弁護士にご相談ください。
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「自社の特許権が侵害されているかもしれない」「他社から突然警告書が届き、どのように反論・対応すべきか分からない」とお困りの場合でも、事前の準備や方針の組み立てを専門家に相談することで、無用な訴訟リスクや事業停止リスクを回避できます。
少しでも気にかかる点やお困りのことがありましたらすぐにお問い合わせいただけるように、開放的な広い会議室を用意して個室空間での無料相談を実施しております。お問い合わせはメールやお電話、専用フォームから承っております。
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